ブログ六本木店

2017.4.19

卯花月について

花冷え続く今日この頃お体健やかに過ごされていますでしょうか。

4月は、桜がどうしても印象深く、桜の季節だなと思ってしまいがちです。

 

しかし、4月の異名は『卯花月』と申します。『卯の花』は野性味あふれる可憐な白い花を咲かせて、私たちを楽しませてくれます。街中にも意外と咲いていたりしますので、桜以外の花も愛でてあげると良いかと存じ上げます。和食では古来より『おから』の事を、『きらず』(切らなくていいから)と言ったり『卯の花』(白い花が密集している様だから)と言ったりもします。『卯の花和え』も見て食べて楽しいお料理で御座います。

 

さて、春に旬を迎える食材で『萌え』て来るものと言いますと。

和食で春、なくてはならない『筍』が御座います。この筍、何と『萌え』てから10日ほどで、『竹』になってしまいます。漢字の通り一旬で、食べられなくなってしまうのです。パンダは嬉しいでしょうが、人間は余程、歯が丈夫で胃も強くないと食べられません、、、。

和食で筍と言えば、そう海の旬の食材『若芽』を使った、若芽と筍の煮物、俗に『若竹煮』と言われている料理が有ります。筍のほのかなえぐみと若芽がお互いの良い部分を引き出して抜群の美味しさになります。さらに、この時期『萌えて』来る山椒の木の若葉『木の芽』もしくは、その後に生えてくる『花山椒』と合わせれば春の最高の御馳走となります。『若竹煮』もこの時期だけの『出会いもん』と言われています。

その他にも、たけのこご飯、木の芽焼、田楽、とにかく春には無くてはならない食材で御座います。

 

その他に、『萌え』てくるものと言えば、山の恵 『山菜』です。代表的な山菜を説明します。

『たらの芽』  たらの木の新芽です。〈天麩羅、胡麻和え等〉

 

『こごみ』   かがんでる姿から、かがむが『こごみ』になったそうです。〈天麩羅、胡麻和え等〉

 

『山独活』   香りが素敵。〈天麩羅、サラダ、胡麻和え等〉

 

『蕗の薹』   雪を割って生えてきます。苦みが強い除毒作用の強い山菜です。〈蕗味噌、天麩羅、当座煮〉

 

『カタクリ』  綺麗な紫色の花も食べられます。ほのかな、甘味が特徴です。〈お浸し、天麩羅等〉

 

『つくし』   成長すると、スギナになります。あくが強いので掃除すると手が真っ黒け。   〈お浸し、天麩羅、胡麻和え等〉

 

『しおで』   山のアスパラと言われ貴重で美味しい。バターソテーや、茹でてマヨネーズで。〈天麩羅、お浸し、胡麻和え等〉

 

『ぜんまい』  良くもんで干して更に戻して食べます。〈胡麻和えや、煮物等〉

 

『行者ニンニク』強いニンニク臭が有る。〈天麩羅、炒め物、肉との相性抜群、デート前は食べない方が良い〉

 

このように、目白押しです。

 

冬は寒さから身を守るため体が脂肪をためがちになります。油分の多い木の実や魚、肉等を摂取して運動量も一番少なくなり代謝も落ちるので尚更です。

そこで、春になると山菜の登場です。冬にためた脂分を、山菜の独特の苦みやえぐみが流し落とすわけです。実に理にかなっていますね。

私はと言いますと、子供の頃、山菜は大の苦手何が美味しいんだろうと大人を奇異の目で見ていました。しかし、私も大人になりまして今では大好物となりました。脂分は体からちっとも落ちないでいつも再検査ですが、、、。

調理法としましては上記の通り、天麩羅や胡麻和えが苦みやえぐみを抑えてくれて食べやすくなるようです。私の一押しは天麩羅でして、少し高カロリーなのですが好きです。再検査は天麩羅のせいでは有りません、、、。意外とお酒との相性も良くお酒も進んでしまうのが、たまにきずです。再検査はお酒の、、、。

 

というわけで、ふた月にわたり『萌え』特集でしたが如何でしたでしょうか?

私はただただ春の恵みに感謝です。

まだまだ、花冷えが続き体に厳しい季節どうかご自愛下さいますよう。

六本木店写真1

六本木店写真2

 

 

香水亭六本木本店 料理長 鶴水与作

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